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介護施設でリハビリもしてくれるところがあると聞いたのですが、どんな施設で、どんなリハビリをするのでしょうか?

普段は、父は車椅子なのですが、以前リハビリ施設で、歩くリハビリをやらされて転んで骨折したことがあるので不安です。

このような質問をいただきました。

高齢化社会が広がっていくとこのような相談はもっと多くなるでしょう。

2019年のこどもの日に発表されていましたが、4月1時点の人口推計によると、日本の14歳以下の子ども(外国人を含む)は、前年より18万人少ない1533万人と38年連続で減少した。 総人口に占める割合は12・1%で45年連続の低下となっています。(ロイター)

逆に言えば、それだけ高齢化が進んでいると言えるのですが、日本は先進国の中でも超高齢化の国でもあります。

そんな中、リハビリを必要とする高齢者も今以上に増えていくと思います。

しかし、介護事業所には、介護老人保健施設、通所リハビリテーションなどリハビリをするのですが、実際にどんなことをするのか、どんな人が該当するのかもわかりません。

リハビリを行う施設の中には、身体機能の維持に熱心なあまり、「努力」を強要されて怪我をしてしまうと言う話もあると、家族は不安になってしまいますよね。

本人の意思もともなって、目的を持ち、無理に行うことではありません。

この記事では、どんなことをするのか?リハビリの目的やリハビリをする入居者さんの家族の役割などを解説します。

リハビリができる介護施設はどのような施設があるの?

介護施設でリハビリを行う場合は、介護老人保健施設、通所リハビリテーションがあります。

それぞれ目標とするものや、役割が異なるので、事前にどのようなものなのか、どちらの施設でリハビリを行えばいいのかを事前に知っておいたほうがいいでしょう。

介護老人保健施設とは?

介護を必要とする高齢者の自立を支援し、家庭への復帰を目指すために、医師による医学的管理の下、看護・介護といったケアはもとより、作業療法士や理学療法士等によるリハビリテーション、また、栄養管理・食事・入浴などの日常サービスまで併せて提供する施設です。利用者ひとりひとりの状態や目標に合わせたケアサービスを、医師をはじめとする専門スタッフが行い、夜間でも安心できる体制を整えています。

介護老人保健施設をご利用いただける方は、介護保険法による被保険者で要介護認定を受けた方のうち、病状が安定していて入院治療の必要がない要介護度1~5の方で、リハビリテーションを必要とされる方です。(全国老人保健施設協会)

入居が可能な施設で、3ヶ月から1年程度で、理学療法士や、作業療法士などリハビリの専門家の力を借りながら、快適に自分らしい日常生活を送れるよう支援してくれる施設で、食費や居住費などの月額費用として、約8万~15万円かかります。

通所リハビリテーションとは?

居宅要介護者について、介護老人保健施設、病院、診療所その他厚生労働省令で定める施設に通わせ、当該施設 において、その心身の機能の維持回復を図り、日常生活の自立を助けるために行われる理学療法、作業療法その他必 要なリハビリテーションです。(厚生労働省)

こちら通所なので、通いながらリハビリをする「デイケア」と言われています。

通所リハビリテーションよりもデイケアの方が聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。

どちらの施設でも本人または家族の同意が必要です

介護施設のリハビリは機能訓練指導員が入居者の目標に合わせて行われます。

ケアマネジャーや介護スタッフなどと一緒にケアプランを作成し、その作成したケアプランは、家族や、入居者本人の同意をもらって行われます。

また、ケアプランは定期的に、本人の状態に適切なのか?の見直しをし、必要があれば本人または家族の同意を得てリハビリの目標や頻度、内容の変更を行なっていきます。

リハビリは本人の気持ちに沿った方法を尊重すること

リハビリを行う場合、先生と患者と言う上下関係が構築されてしまう場合があります。

本来は、「対等」な立場での関係のはずですが、本当は辛くて辞めたい、少し休憩したい灯っているのに「あなたのためだから」「も少し頑張らないとよくならないよ」なんて言われてしまうと断りきれない人も中にはいるでしょう。

そのような状況下で骨折や怪我、さらにはパワハラに繋がってしまい兼ねません。

家族も、もう少し頑張ろう!と励ますだけではなく、リハビリを行う本人の「意思」を尊重することです。

本人はリハビリに対して「どう感じているのか?」と言う部分を家族も、リハビリを行う側も汲み取って上げる必要があるのではないかと思います。

作成されたケアプランは本人がどうしたいのか?と言うことが一番重要である

リハビリで一番重要なのが、本人がどのような生活を送っていきたいのか?だと思います。

その為にはどんな訓練が必要なのか?

どれくらいの時間がかかるのか?

どれくらいの頻度で行えばいいのか?などを考えていくことです。

あくまで、本人の目的が前提でプランを立てる必要があると思います。

他の人も同じだからではなく、本人の目的をしっかり引き出し、プランを決定していきましょう。

リハビリは本人だけではなく家族の「目」も大切です

リハビリを頑張るのは本人なのですが、中には、不満や不安を言い出さずに我慢してしまう人もいるでしょう。

その時には、家族がその変化に気づいてあげなくてはいけません。

施設に任せっきりになるのではなく、安全面や、本人のモチベーションの原因を施設に聞くなど家族の協力も必要です。

まとめ

リハビリは無理をしてまで行うものではありません。

しかし、理由ないままの長期でのリハビリ拒否では、日常生活の中でごく当たり前に行っている習慣的行動の質が下がってしまい兼ねません。

なぜ嫌がっているのか?

身体的なものなのか、心の問題なのか?

施設に原因があるのか?など原因を探り、本人も納得した上でのリハビリ継続が望ましいと思います。

リハビリの目的を忘れずに、快適に自分らしい日常生活を送れるようにしていきたいですね。