こんにちは。

介護の知りたいがわかる「介護ON」編集部です。

認知症病棟で働く人にフォーカスして、インタビューをさせてもらっているのですが、私たちは、認知症について実際はほとんど知識を持っていません。

そして、そこで働く人たちがどのように考えて働いているのか?

どのような現場なのかをあまり気にしたことはないのではないでしょうか。

「ありがとう」という言葉にやりがいを感じる

看護師さんや介護の現場は過酷だ!と世間一般では言われていますが、実際に現場で働く人たちの中には、心からやりがいを感じ、一生懸命患者さんに接している方もいます。

「毎日明るく話をして、患者さんにも元気をあげたい」

どんな考えで業務をしていますか?認知症病棟で働き始めて1、2年の方に質問すると、このように答えてくれました。

辛い時やキツイ時もあると思うのですが、毎日元気にしないといけない!と思っているのは精神的にも辛くないですか?

とちょっと意地悪な質問もしましたが、「患者さんからの”ありがとう”があればいいんです!」よく考えたら私が元気をもらっているのかもしれませんね!と笑顔で答えてくれました。

もちろんツライ時もある

今は、好きなことを仕事をに!という言葉が、大変な仕事、キツイ仕事などを仕事をすることは間違っているという風潮があるのですが、仕事には楽しいこともあり、ツライこともあると思います。

当然ながら「やりがい」を感じながらツライことも感じていくこともあります。

認知症の看護の現場では度々話題にもある「患者さんの暴言」などですが、そのような時には看護師さんもツラさを感じています。

暴言などでツライと思った時はどのように対処していますか?

やめたい!と思った時はないですか?

という質問には、確かに暴言を言われてしまうのはツライ時もあります。

病院では、そのような時にどのようにすればいいのかなどの研修制度もあり、心の持ち方や、患者さんへの接し方を学んでいますし、先輩や上司にも相談に乗ってもらいながら対処しています。

なので、言われてしまう時はツライですが、それが患者さんの本心ではないと思っているので、普段と変わらないように接しています。

暴言を吐かれる時は必ず患者さんが何かを訴えたい時です。

その気持ちを受け止めてあげることも私たちの仕事でもあります。

最初からそのように考えられましたか?

と聞くと、「いえ、最初はそのように考えられずに当然ながら落ち込みました」

と話してくれました。

では、どのように今の気持ちを持てるようになりましたか?と聞くと、やはり、「患者さんの笑顔ですね!」という答えが返ってきました。

同じ目線で、対等な関係を意識しています。

理不尽な怒りなどを向けられることで、「なぜ、私が…」となってしまうこともあるでしょう。

そして、その行為に対して怒りで返してしまうということも現場ではあるのかもしれません。

しかし、大切なことは、患者さんも、その家族も、看護師も「対等」な関係だということです。

「同じ目線で正面から向き合っています!」

このような考えを持って働く看護師さんに私は尊敬の念を覚えました。

認知症という病に対して世間がもっと理解を示してほしい!

認知症は、これから日本でも深刻な問題となっていきます。

様々な企業で、人手不足、労働力不足を抱えていく中で、必要な所に、必要な人材が集まっていくことが望ましいことです。

しかし、現状は、医療の現場、介護の現場では「人が足りない」と働く現場の皆さんは口を揃えておっしゃっています。

ネガティブなイメージだけが先行し、病気としての理解が一向に進まない。

そこで働く人たちの思いや活動を私たちはあまりにも知らなさすぎるのだと思います。

患者さんが元気で、尊厳を保ち、「人間が人間らしく過ごしていくこと」に貢献している皆さんのことをもっと知る必要があるのではないでしょうか?

やりがいを感じ、患者さんのことを真剣に考えて日々看護に励む皆さんのこと。

少しでも知ってもらえるきっかけにこのサイトがなればと思います。